ハイドンのオーケストレーション

今日はハイドンのリハーサル最終日。

 

 

割と結構な数のハイドンの交響曲を演奏してきたと自負しているのですが(それでもまだ半分以下。笑)

 

 

その中で最近、強く感じることがあります。

 

 

これは、毎回聴きにいらして下さるお客様も、他のプレイヤーも同じことを感じているかも知れませんが

 

 

 

 

 

ハイドンの実験的・挑戦的なオーケストレーション。

 

 

 

 

 

ハイドンの交響曲に代表される「びっくりシンフォニー」を始め

 

 

彼は様々な試みを交響曲という枠組みの中で行ってきました。

 

 

それらアイデア自体も過去にないチャレンジだと思うのですが、僕が肌で感じるのは和音の配置。

 

 

例えば、モーツァルトやベートーヴェンなんかは、もうこの和音のこの展開形の時にはこの楽器の音の配置

 

 

みたいに割と完成されているんです。

 

 

ただ、ハイドンはそれも色々と試していたようで、例えば今回演奏するSym.73「狩」の第1楽章の序奏。

 

 

木管楽器とホルンが八分音符で和音から和音へゆったりと移り変わっていくのですが

 

 

吹いていて、少し不思議に感じる。

 

 

正直に言うと、吹きづらい。笑

 

 

まずこちらの楽譜の冒頭3小節をご覧下さい。

haydn73

なんの変哲も無いD-durの主和音ですが、スコアを見ると、Fg.がずっとユニゾン。

 

 

で、Hr.が1st主音(D)2nd三音(Fis)の短6度でハモってます。

 

 

Mozart,Beethovenなんかだと、Hr.が主音(D)をオクターヴ、それにサンドされるようにFg.が五音(A)三音(Fis)で配置したりしてなかったかなーと。

和音の配置

こんな感じでね。

 

 

 

ちなみに5小節目からの属和音(A7)の配置はとっても居心地がいい。

 

 

問題は次。こちらの楽譜の2小節目からをご覧下さい。

haydn73

 

これは、D-durの主和音の第一展開形(第三音であるFisが和音の一番下に配置される形。基本形より温かみを感じると僕は思ってます)なのですが

 

 

なんと根音(和音の一番下の音。ルート音とも言う)であるFisを、Fg.だけでなくHr.の2ndも演奏しているのです。

 

 

しかも3拍目には1stもFisに移動。これはなんとも不思議な配置。

 

 

これも、Mozart,Beethovenなら、Fg.にFisのオクターヴ(またはユニゾン)で、ホルンは1stに五音(A)2ndに主音(D)を配置することが多いような気がします。

こんな感じ。

 

 

 

 

恐らくですが、ハイドンは多岐にわたって実験的に和音の配置を試してきた。

 

 

当然、ハイドンと仲の良かったモーツァルトはそれを耳にする機会があった。

 

 

天才的なバランス感覚を備えた耳を持つモーツァルトは、それを踏まえて自身の作品では居心地の良い配置を行なっていった。

 

 

のかなぁなんて、あくまでも実際に演奏している立場からの体感としての憶測です。

 

 

これは何のエビデンス(科学的根拠)もなく、想像の域を全く出ない仮説ですので、予めご承知置きのほどお願い申し上げます。

 

 

 

そんなところにも耳を傾けつつ、明日のいずみ定期、お楽しみ頂けますと幸いです(o^^o)

 

日本センチュリー交響楽団 いずみ定期演奏会 #39 ハイドンマラソン

いずみ定期

 

 

〜本日の名言〜

「弱いところがあっても、練習すればそれを克服できる。だから練習が好き。」

福原愛(卓球の「愛ちゃん」)

 

 

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