2020年5月21日。京都府、大阪府、兵庫県に出されていた非常事態宣言が解除されました。
関西2府4県のうち、最も多くの新型コロナ感染者を出していた大阪も、5月23日から現在に至るまでの新たな感染者はゼロ。
爆発的な増加を見せていた4月上旬から考えると、ようやくここまできたか、と安堵するような気持ちを持ちました。
しかし、依然として新型コロナと闘病中の方がいて、日夜その救命に奔走する医師の方がいらっしゃるのは事実です。
それに、ミクロな視点で見てみると、5月22日から5月23日にかけて、大阪の新たな感染者は一人だけ増えています。
私は考えてみました。もし自分がこの「一人」だったら?
世間が「新たな感染者が一人だけだ!」「よかった、収束に向かっている!」と安心するような姿勢を見せる中、その「一人」である自分は、まさにこれから未知のウィルスと対峙することになる。
非常事態宣言が解除された中にあっても、その「一人」である自分は病院で高熱や痛み、苦しみと闘う。
もちろん、感染者が減少しているのは、未だ増加しているよりは未来に希望が持てますし、不安を抱える自粛生活を送っていた人にとっては前向きになれるニュースです。
そして私自身は、仮に感染している(いた)としても、幸い症状が出たことはないため、闘病による苦しみは想像の域を出ることはありません。
ただ、その感染された方を「一人」という数字で見てしまうと、まるで自分とは別世界に住んでいる架空のキャラクターのように扱ってしまいそうな自分が恐ろしいのです。
その方は確実に同じ大阪に住んでいて、コンサートを聴きに来て下さったあの方、バーや居酒屋でその日限りの会話を交わしたあの方、強風にあおられてひっくり返った私の傘を見て「あら~」と声を掛けたあの方である可能性は、ゼロではないでしょう?
だから、「一人」という数字としてではなく、「一人の人間」として捉え、その方が実際に新型コロナウィルスに感染し、闘病している事実を認識しておきたいと思いました。
とは言え、朝から晩までそのことを考え、気に病み、必要以上に自粛するのはナンセンスと考えます。
「その方が実在する」という事実を知り、受け止めた上で、自分にできることを精一杯する。
遊びに行くのなら、精一杯楽しむ。
ご飯を食べに行くなら、全力で美味しく頂く。
コンサートを聴きに行くなら、五感をフルにして音楽を感じる。
これらをすることで、一緒に行った人や、行った先でサービスを提供する方を喜ばせることができ、同時に自分も幸せな気持ちになることができます。
当たり前といえばその通りですが、今一度何のために何をするのか、目的をハッキリと持って行動をすることが大切なのかな、という気付きとして、綴りました。
6月1日、大阪では休業要請が全面的に解除され、久方ぶりの日常が戻ってきます。
私の所属する日本センチュリー交響楽団も、6月には久し振りにコンサートが開催されます。
とは言え、HIVやインフルエンザ同様に、新型コロナもウィルスが消滅しない可能性が高く、プレ・コロナと全く同じ日常に戻ることが難しいそう。
三密を避けることの意識付けも定着した中で、コンサートホールやライブハウスなど、人が集まるところに行くのは心配という方は6月以降も少なくないと思います。
クラシック音楽には、聴くだけでストレスを解消してくれる効果があります。
もちろん無理のない範囲で結構ですから、「自粛で疲れた」「リモートやSNSで電子機器に疲れた」という方、一度足を運んでみて下さいな。
チケットや公演については、オケの窓口でも結構ですし、或いは私のHP、SNSのメッセージでも受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。
また、個人的にも、自宅で楽しんで頂ける配信コンテンツの準備を現在進めておりますので、またお知らせさせて頂きますね。
~本日の名言~
「今日を立派に生きることが、明日の希望を見出すことである。」
久し振りに思いを綴ろうとブログを書いたら、情報の裏を取ったりするのに2時間ぐらいかかってしまいました。笑
日ごろから最新かつ正確な情報を集めておくのは大切ですね。