【33】#100日後にプリケツになるホルン吹き

身体のダルさがようやく抜けた!筋トレだ!

待ちに待った筋トレ再開に、心から喜びが湧き出る。

人間、習慣化していたものを一旦止めると

早く再開したい欲求でウズウズするもの。

そう、これを狙っていた。

これこそ、習慣化の最大の利点。

この欲求こそか、プリケツへの大きな道が開けたことを宣誓するファンファーレなのだ。

ウズウズ。

ファンファーレにしては、なんとも頼りない音色ではあるが。

さぁ、どこから鍛えてやろうか。

まずは大好きな腕立て伏せから。

大胸筋が「待っていたよ!」と喜んでいる。

よしよし、すぐに破壊してやるからな。

次に、表プランク。

腹筋が「今まで何してたんだよ」と拗ねている。

よしよし、すぐに破壊してやるからな。

そして横プランク。

側筋が「やっと出番か」「待ちくたびれたぜ」と悪態をついている。

よしよし、すぐに破壊してやるからな。

…なんとも狂気を感じる文面である。

自分で書いていても「こりゃ正気の沙汰じゃねーな」と思うが

やったことを淡々と書いていくだけでは読み物として今ひとつ面白くない。

それより、どのような心情でどんな気持ちで取り組んだかを併記することで、読み物としてだけでなく記録としての価値も上がる。

なので、今しばしお付き合い願いたい。

その後、背筋と太もも裏とお尻の筋肉も破壊し、いざ有酸素運動の時間へとなだれ込む。

いつもはエア縄跳びをやっていたが、私は大変に便利なものを持っている。

そう、iPhone8。

プリケツへの道に、これを活用しない手はない。

室内でできる有酸素運動の手頃な動画はなかろうか。

検索すると、その最上位に「地獄の12分」と書かれ、笑顔のお姉さんが写るサムネイルの動画があった。

地獄の…12分…

(身体がようやくニュートラルになったばかりで、いきなりハードなトレーニングはどうなんだ)

(いやしかし身体を動かしたいという欲求は大変に強い)

(そもそもできるのか…?)

(いや、この私ならできる)

しばし逡巡した後、画面をタップし、動画を再生する。

腹筋バキバキのお姉さんが何やらしゃべっており、この時点でやべーフラグが乱立。

しかし、基本的に人間は自分に甘い生き物なので、この時もなんの根拠もなしに「自分にはできる」と思い込んでいる。

いざ、開始。

開始3分で動画を止める。

甘かった。

ライザップを舐めていた。

なんだこの動画は。

なんだこのお姉さんは。

常軌を逸したハードすぎる運動に、思わずギブアップ。

所詮、自分は平凡な人間であるのだということを思い知らされた。

生まれたての子鹿のように、脚が小刻みに震えている。

こうして下半身の筋肉は破壊し尽くされた…

プリケツになるまで、あと67日。

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